日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年12月26日どうすれば説得力のある話し方ができるようになるか?


★あがり症は治せる


日本話し方センターのベーシックコースでは、毎回受講生が教室の前に立って2分間のスピーチを行います。

最初の頃は明らかに緊張している人でも、しっかりとご自宅で練習してから教室に参加されれば、回を重ねる毎に落ち着いた話し方になっていきます。

そして5~6回目当たりにはあがりが感じられない態度で話ができるようになります。


★説得力のある話をするためには?


スピーチ実習で講師が受講生にアドバイスする際、常に念頭に置いていることは、説得力のある話し方をすることです。

説得力のある話ができるようになると、話すことに自信が持てるようになり、そのことがあがり症改善に抜群の効果を発揮するからです。

そして、話に説得力をつけるために大切なことは、大げさなくらいに気持ちを込めた話し方で相手の感情に訴えることです。

一般的に、私たちは人前で話す際、正確に話そう、詰まらずに話そう、という意識が働きます。

しかし、話をする重要な目的は、聞いている人に自分の話に共感してもらうことです。

そのためには、気持ちを込めた話し方が絶対に必要です。

そのためにトレーニング方法として、スピーチに『会話』を入れるようお願いしています。

例を挙げてみましょう。

 

先日、銀座を歩いていると中学時代の友人に偶然会いました。
30年振りに会ったので、お互いにビックリするとともにとても懐かしく、今度ゆっくり食事でもしよう、ということになりました。

 

この話し方だと、友人と偶然に会ったという事実はわかりますが、どんな気持ちだったかなどは伝わってきません。

これを会話を入れて話すと、次のようになります。

 

先日、銀座を歩いていると中学時代の友人に偶然会いました。
「あれ!?、田中君じゃない?」
「あっ、もしかして斉藤君? いや~、ビックリした~」
「こっちもビックリしたよ~。でも中学時代とあんまり変わってないのですぐわかったよ!」
「ああ、斉藤君も変わってないね~。ちょっと今から行くところあるから、また今度ゆっくり食事でもしようよ」
「うん。ぜひ! じゃあLINEのアカウント交換しておこう」

 

このように会話を入れて話すと、聞き手に臨場感が伝わって共感できる話になります。

そしてこの臨場感が説得力のある話につながるのです。

では、話に会話を入れてトレーニングすると、なぜ説得力のある話ができるようになるのでしょうか。

その理由は主に3つあります。


★感情を込めて話しやすくなる


1つ目は、話に感情を込めて話す訓練になるからです。

上司への報告やプレゼンなどで話す場合、簡潔に要領よく話すことはとても大切です。

しかし、それだけでは不十分です。

上に述べたように、自分の思いや考えを伝えて相手に『共感』してもらうことがとても重要です。

相手に共感してもらうには相手の感情に訴えかける話し方をしなければなりません。

理屈だけでは相手の感情を動かして共感を得ることは難しいのです。

 

私たちは気の置けない友人とたわいもない会話をする場合、ごく自然に感情を込めて話しています。

『会話』では自然に感情を話に乗せることができます。

なので、緊張する場面でも感情豊かに話す訓練として、会話を取り入れているのです。

 

★具体的な話ができる


スピーチに会話を入れる2つ目の理由は、具体的に話せるからです。

私たちは『具体的な話』の定義を、聞き手が頭の中で情景を思い浮かべることができる話、だと考えています。

頭の中でイメージできれば、その話は具体的で分かりやすい話なのです。

上の会話例のように、会話を入れた話はその場でのやり取りや心の中で思ったことをそのまま話しことばで語るので、話がとても具体的になります。


★殻を破ることができる


そして3つ目の理由は、自分の殻を破ることができるからです。

会話を入れて感情表現をするのは一種の演技をするような感じになります。

慣れない人には恥ずかしいと感じることでしょう。

しかし、その恥ずかしさを乗り越えて演技をし、感情を込めて話すことで従来の自分の殻を少し破ることができます。

話すのが苦手という人は少し引っ込み思案な所がありますので、会話を入れて自分の殻を破ることで話すことにより積極的になれるのです。

そして少しずつ殻が破れるにつれ、あがり症も改善されていくのです。

 

このように、会話を入れたスピーチトレーニングは、説得力のある話し方をするためにかなり効果的なものです。

実際に、日常の中で会話を入れて話すことはかなり難しいと思います。

しかし、教室で会話を入れて話すトレーニングをすることで、感情豊かに話すことができるようになります。

また、日常でも少し会話を入れて話すことで具体的な話にすることができます。

例えば、上司に取引先を訪問した報告をする場合、単に事実を述べるだけでなく、取引先の担当者が言ったことを会話にして話すと、その報告はグッと分かりやすいものになるでしょう。

 

★あがり症を治しましょう!


日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースでは講師が会話を入れた話し方を丁寧にご指導しています。

また、それ以外にもあがり症を改善する具体的な方法やその練習方法などを丁寧にご指導しています。

ぜひご受講ください!
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